「あなたはどちらから来られましたか?」「私は日本から来ました。」
フランス語圏の国に行けば必ず聞かれる質問と答え方は以下のとうりです。
D’où venez-vous?
[ドゥ― ヴーネ ヴ―]
あなたはどちら来られました?
Je viens du Japon.
[ジュ ビエン ドゥ ジャポン]
私は日本から来ました。
約5分程度、スキマ時間で読めるフランス語講座第11回。
今回の講座のテーマは、「私は日本から来ました」のような「○○から来ました」という言い方です。
自己紹介の時には必ず尋ねられるのでしっかり身に着けてくださいね。
・フランス語に興味がある方
・海外旅行や留学でフランスに行ってみたい方
・フランス語を基礎から学んでみたい方
動詞 [venir] ○○から来ました。
私のフランス語講座では、フランスに16年滞在していた経験をもとに、実生活に即したフランス語での日常会話の仕方、旅行した時に使う必須単語やフレーズを解説しつつ、後々にはフランス語検定の勉強を解説していきます。
フランス語で「出身地(国名)」を尋ねるとき、答えるときの会話の流れは以下のような流れです。
今回の講座では、その際に使われる単語をひとつひとつ解説していきます。
例文
質問の仕方
- D’où venez-vous?
[ドゥ― ヴネ ヴー]
あなたはどこから来られました?
- Venez-vous de quel pays?
[ヴネ ヴ― ドゥ ケル ペイ?]
あなたはとの国から来られました?
pays [ペイ] は「国」という意味の男性名詞です。
答え方
- Je viens du Japon.
[ジュ ヴィエン デュ ジャポン]
私は日本人から来ました。
もちろん、「私は東京から来ました。」「私は大阪から来ました。」という言い方もできます。
Je viens de Tokyo.
[ジュ ヴィエン ドゥ トーキョ―]
私は東京から来ました。
Je viens de Tokyo.
[ジュ ヴィエン ドーザカ]
私は大阪から来ました。
出身地の尋ね方、答え方に使用する言葉の解説は以下のような構成となっております。
・動詞 Venir の使い方
・前置詞 de の解説
・疑問副詞 où
・主な国名の綴り
動詞 [venir] (来る)
動詞 venir [ヴニーㇷ] は、フランス語の動詞の中でも特に使用頻度の高い動詞で、主に次のような使い方があります。
1. 来る、現れる
2. 出身である、由来する
3. 近い過去の動作
など
今回は上の使い方の中から、「~から来た(~の出身である)」という使い方を解説します。
動詞の活用の仕方は以下のとうりです。
動詞 venir の活用
- Je viens [ジュ ヴィエン]一人称単数 Je + venir
- Tu viens[テュ ヴィエン] 二人称単数 Tu + venir
- Il vient / Elle vient [イル ヴィエン / エル ヴィエン]三人称単数数 Il / Elle + venir
- Nous venons [ヌー ヴノン]一人称複数 Nous + venir
- Vous venez [ヴー ヴネ] 二人称複数 Vous + venir
- Ils viennent / Elles vennent [イル ヴィエンヌ / エル ヴィエンヌ] 三人称複数 + venir
前置詞 de
1. de + (代)名詞:~の
2. de + (不定詞 [動詞の原形]):~すること
3. de + 形容詞・過去分子
など
前置詞 de は数十種類もの使い方がありますが、今回の表現に使うのは、~から [起点・離脱] を表現するための使い方です。
疑問副詞 où
où とは、「どこへ、どこに」を表す疑問副詞(時・場所・理由・方法・程度などをたずねる疑問詞)です。
次に解説する前置詞 de と組み合わせて「どこから」という表現になります。
前置詞 de + 疑問副詞 où
「~から」を表す前置詞 de、「どこへ、どこに」を表す疑問詞 où を組み合わせて、「どこから」という表現を作ります。
ここで、前置詞 de の後ろに疑問詞 où を付けるのですが、青い字で表している部分はどちらも母音ですので、dの後に ‘ (アポストロフ)を付けて子音を一つ省略します。
de [ドゥ] + où [ゥー]
↓
d‘où [ドゥー]
基本的に、フランス語は母音が二つ繋がるのを避けるようにできています。
これで、「どこから」という一つの単語ができます。
Je viens de + 国名を付ける際のルール
Je viens de の文章の後に国名が付くことで、「私は~から来ました。」という表現ができあげるのですが、この際に一つ特殊なルールがあります。
- 国名が男性名詞の場合
Je viens du Japon.
[ジュ ヴィエン ドュ ジャポン]
私は日本から来ました。
上の青い字の部分は、前置詞 de の後ろに、男性名詞の国名(Japon : 男性形の固有名詞)が来たときに、de が du に変化したものです。
反対に女性名詞の国が来た場合は、下の例文は de は変化せずその後にそのまま国名を付けます。
- 国名が女性名詞の場合
Je viens de France.
[ジュ ヴィエン ドゥ フランス]
私は日本フランスから来ました。
フランスという国は固有名詞としては女性名詞です。
特殊な例として、以下のような例があります。
Je viens des États-Unis.
[ジュ ヴィエン デ ゼタ ジュ二]
私はアメリカから来ました。
アメリカは州(州ごとの行政がある)の集合体という解釈で、不定冠詞(不特定の1つを表す冠詞)の複数形である des が付きます。
過去の記事でフランス語を学ぶための重要な要素である「男性名詞・女性名詞」を解説をしておりますので、復習されたい方、もしくはまだご存じない方はご覧ください。
主な国名の読み方(男単 / 女単)
以下に、国名 [発音] [男性形・女性形もしくは]の順で、欧米、中南米、アジア・オセアニア地域、中東・アフリカ地域の国名を挙げております。
例
- Les États-Unis [レ ゼタ ジュ二] [男複]
アメリカ合衆国
- Portugal [ポㇷテュガル] [男]
ポルトガル
- Égypte [エジプト] [女]
エジプト
欧米
- des États-Unis [デ ゼタ ジュ二] [男複]
アメリカ合衆国
- Anglaiterre / Grande-Bretagne [アングレテール / グㇵンブルターニュ] [女]
イギリス、イングランド
- Allemagne [アルマ―ニュ] [女]
ドイツ
- Belgique [ベルジック] [女]
ベルギー
- Espagne [エスパーニュ] [女]
スペイン
- la France [フランス] [女]
フランス
- Italie [イタリア] [女]
イタリア
- Les Pays-Bas / Hollande [デ ペイ バ / オランド] [男複 / 女]
オランダ
(Hollandeという言い方は比較的まれ)
- Pologne [ポローニュ] [女]
ポーランド
- Portugal [ポㇷテュガル] [男]
ポルトガル
- Russie [リュースィ] [女]
ロシア
- Suisse [シュィス] [女]
スイス
- Europe [ユーㇹップ ] [女]
ヨーロッパ、欧州(総称)
中南米
- Argentine [アㇷジャンティンヌ] [女]
アルゼンチン
- Brésil [ブレジル] [男]
ブラジル
- Mexique [メキシック] [男]
メキシコ
アジア・オセアニア地域
- Australie [オーストラア] [女]
オーストラリア
- Chine [シ―ンヌ] [女]
中国
- Corée du Sud [コレ― ドュ シュッド] [女]
韓国
- Inde [アンド] [女]
インド
- Japon [ジャポン] [男]
日本
- Philippinnes [フィリピン] [女複]
フィリピン
- Thaïlande [タイランド] [女]
タイ
- Viêt-Nam [ヴィエトム] [男]
ベトナム
- Asie [アジー] [女]
アジア(総称)
中東・アフリカ地域
- Algérie [アルジェリー] [女]
アルジェリア
- Égypte [エジプト] [女]
エジプト
- Sénégal [セネガル] [男]
セネガル
- Tunisie [チュニジー] [女]
チュニジア
- Turquie [テュㇷキー] [女]
トルコ
- Afrique [アフリカック]
アフリカ(総称)
今回の復習
・D’où venez-vous? [ドゥ― ヴネ ヴー]
あなたはどこから来られました?
・Je viens du Japon. [ジュ ヴィエン デュ ジャポン]
私は日本人から来ました。
・動詞 venir [ヴ二-ㇷ] は 来る という意味。
・de の後に続く国名が男性名詞の場合、de は du [ドュ]になる。
2024年には首都パリでオリンピックが開催されるフランスに旅行に行き、現地の人との会話にチャレンジしてみる、フランス文学を読む、映画を楽しむ、もしくは将来的に留学する。今なら日本在住のフランス人と話す機会もあります。フランス語が通じれば、勉強するモチベーションも上がります。外国語を話せることは、楽しいことです。
それではまた次回にお会いしましょう。
Au revoir.
À bientôt.
À la prochaine.
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